アイサプライ・ジャパン株式会社(東京都中央区京橋、代表取締役社長:ティム・ワン;Tim Wang)は、9月20日「クラウドが企業向けIT分野で大きな市場機会を提供」を発表した。

IHS iSuppliによると、クラウドコンピューティングのブームが無線通信会社に非常に大きな市場機会を生み出し、この分野でのコンシューマおよび企業の支出は今後5年間で5倍に拡大し、サービス売上は2015年には1000億ドル以上に達する見込みである。
パブリッククラウド分野でのコンシューマと企業のクラウドコンピューティング向け支出は2010年の230億ドルから2015年には1100億ドルに拡大する見通しだ。今年は2010年から52%増の350億ドルに跳ね上がると予測される。
パブリッククラウドはクラウドコンピューティングの従来のコンセプトを代表するもので、サービス、ソフトウェア、ストレージサービスがパブリックな共有のインターネットインフラを通して提供される。これとは対照的にプライベートクラウドは単一の組織による利用のみに用意されているもので、ハイブリッドクラウドはこれらパブリックとプライベートクラウドを組み合わせたサービスである。
情報はクラウドに
Google、Amazon、Dellなどの大手企業は既にクラウドサービスを提供しており、クラウドへの関心は今までになく頗る高い。市場の熱気をさらに掻き立てるように、Appleが8月1日に、秋にはその全貌が明らかになるiCloudの料金を発表した。iCloudではiPad、iPhoneやMac PCなどのApple製品の利用者が音楽や写真、電子書籍などを同時に利用したり共有したりできる。Appleの発表の9日後になる8月10日にAmazonは電子書籍端末のKindleでKindle ebookを95万件以上読むことができると話している。
「クラウドコンピューティングは便利で、インターネットを介して必要な時に利用できるオンデマンドサービスであり、サードパーティが提供するアプリケーションやストレージスペースに対し、ユーザは利用した量にのみ対価を支払う。」IHSの通信およびコンシューマエレクトロニクス分野のシニアディレクタで主幹アナリストのJagdish Rebello, Ph.D.は語る。クラウドネットワークの使い方はスケーラブルで、随時伸縮性があり、ダイナミックで、最小限の管理で行われ、ユーザにとっては新しいハードウェアや容量増などの先行投資なくサービス需要に応えられる。さらに、クラウドに保管されたデータはどこでも利用でき、決められたユーザの複数端末間で何時でも共有ができる。
「クラウドコンピューティングには、規則の順守やセキュリティ上の課題があるものの、市場に大変革をもたらす新しいサービスであり、あらゆるユーザにとって非常にポジティブなパラダイムシフトであるといえる。」Rebelloはコメントを加えた。「ソフトウェアのコストやストレージ容量、あるいはアプリケーションのライセンスなどについて前もって約束する必要がなく、その代わりに利用したものに対してのみ対価を支払い、必要なものを随時ダイナミックに利用できるということを想像してみてください。」
クラウドは個人的なものとなりApple、Google、Amazonが提供するサービスのようにコンシューマ向けに舵がきられ個人のデータを保管、管理ができ、この考え方はビジネス用途として企業用途としても当てはまる。
クラウドサービスモデル
企業向けクラウドコンピューティングサービス分野は、無線通信会社(MNO: Mobile Network Operators)にとって特に刺激あるものである。彼らは既に信頼を得たブランド力があるだけではなく、既に電話やネットワーク接続サポート活動を行っている。しかしデータセキュリティの高度化や緊急時のバックアッププランと共にウェブベースのアプリケーションやバーチャルストレージサービスを提供することで、彼らのサービスポートフォリオをさらに強化させ、従来のITサービスプロバイダと競合できる可能性を持たせる。
無線通信会社(MNO)は既に顧客の嗜好に関する重要な情報を持っており、より個人の嗜好に合わせたパッケージを提供できサービスの全体価値を上げられる。さらに、使用に応じた課金請求するプラットフォームを持っており、使い易さも常に改善してきている。
このように、クラウドサービスは無線通信会社(MNO)の売り上げ増を目指す手段となる。しかしながら競争がインターネットスピードで急速に進んでいるため、より迅速に動きが必要である。
クラウドサービスの提供者は、単に全体サービスの個別要素を提供するよりも、ソフトウェア、サービスプラットフォームやインフラを含むサービス体系全体を提供するサービスモデルを導入することでより高いマージンを得ることができる。他に考えられるオプションは、別個のサービスモデルからの組み合わせ、もしくは単一サービスモデルの提供がある。
個別のクラウドサービスモデルには、ユーザに必要な一連のサービスのインフラを提供するPaaS (Platform as a Service)、プロバイダのアプリケーションが利用できるSaaS(Software as a Service)、クラウドプロバイダのハードウェア、ソフトウェア、ネットワークコンポーネントをユーザが利用できるIaaS(Infrastructure as a Service )がある。
クラウドコンピューティングは,特にコスト管理がし易いため企業向けサービスに対し強くアピールするものになると思われる。ビジネスが縮小傾向にある際には、インフラの継続的なメンテナンスにかかわる初期コストや課金費用の無駄を懸念する必要がないし、ビジネスが拡大傾向の際にはすれば単純に必要な追加サービス費用を支払えばよいからである。
クラウドコンピューティングは、データセキュリティ、プライバシーバックアップやリカバリ、さらにサービスが提供される地域での法律に関する問題など、相応のリスクがある。結果として、クラウドサービスはコンシューマよりも企業での利用において考慮すべきより大きな課題があるため、利点とトレードオフを注意深く評価していく必要がある。
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