IHS iSuppli によると、iPhoneやタブレット製品、ゲーム端末などでナビゲーション機能が標準装備されてきており、今年の電子コンパス市場は73%の成長を遂げる見込みである。

電子コンパスの世界市場での売り上げ規模は2010年の2億4230万ドルから2011年には4億2920万ドルに達する見通しである。
今年の成長率の高さは2010年にも見られた成長率183%という劇的な急成長から続いており、今後数年間は強い2ケタ成長が続く見通しである。2015年には、売り上げは2010年の実績から3倍以上の増加となる8億4220万ドルに上ることが予測される。
「基本的に電子コンパスはパーソナルナビゲーション端末のGPSに搭載されナビゲーション機能を補足するものである。」IHSのMEMS&センサ分野の主幹アナリスト Jérémie Bouchaudは語る。
「AppleがiPhone 3GSで初めて電子コンパスを採用して以降、ユーザはスマートフォン上で地図を回転したりでき且つ直感的に扱えるナビゲーション機能を便利と感じ、それが電子コンパスをGPSに組み込む事が標準となった。」
電子コンパスは、スマートフォンやタブレット製品のような携帯型GPS端末の位置情報機能を改善し、歩行者または自動車の行き先情報を十分な精度で提供することで、電子コンパスは位置情報を提供する様々なサービス用途で使われるようになってきている。
携帯電話のカメラや電子コンパスを使い、例えばユーザはスマートフォンを目的とする建物や近くのレストランや店舗情報などを検索するために使うことができる。
より進んだ用途では、電子コンパスは携帯電話やタブレット製品向けに9軸センサ(各センサを融合)の一部となっている。このセンサでは、電子コンパスの信号は加速度センサやジャイロスコープの信号と組み合わされ、3つのセンサが夫々のセンサ固有の欠点を補っている。例えば、電子コンパスは比較的ゆっくり動作する傾向があるが、その際にはジャイロスコープが方向性を再調整するように機能する。同様に電子コンパスはジャイロスコープが持つドリフトを補正する働きを持つ。
9軸センサは、電子コンパスのもう一つの大きな市場であるゲーム機でも使われている。ソニーのPlayStation 3のMoveコントローラでブレークスルー(大躍進)が起こり、任天堂 Wii の次世代コントローラでも、これら3つのセンサで、より精度が高く、スムーズで高速なモーションコントロールを実現するために搭載される。
軍用では、高性能ナビゲーション用途で1軸の電子コンパスが小規模であるが利益の高い市場を形成している。出荷数は10万個以下であるが、個々の電子コンパスが数百ドルと高コストで、市場トータルではおよそ2400万ドルとなる。
現在電子コンパス市場は旭化成エレクトロ二クス.(AKM)が大きなシェアを持ち、愛知製鋼、ヤマハ、アルプス電気の日本3社とイタリア・フランス・スイスの事業体であるSTマイクロエレクトロニクスでトップ5を占めている。他の重要なメーカとしては、アメリカのMemsic Inc.、Honeywell International Inc. 、Freescale Semiconductor Inc.があり、さらに、韓国のAmotechとスペインの新興企業Baolab Microsystemsが挙げられる。
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