アイサプライ・ジャパン株式会社(東京都中央区京橋、代表取締役社長:ティム・ワン;Tim Wang)は、7月22日「NAND需要-アップル端末で急拡大、将来iCloudで弱まる可能性は」を発表した。

IHS iSuppli によると、アップルがここ数年NANDフラッシュメモリ市場の拡大に大きく貢献しているが、同社が新たに始めたiCloudサービスが将来その需要を弱める可能性がある。
iPadやiPhoneで代表される製品の販売拡大により、アップルは今年のNANDフラッシュメモリ世界需要の30%近くを占め、NANDメモリ消費の第一位のポジションを維持する見込みである。2011年に合計185億Gバイト(相当)になる世界のNANDフラッシュメモリ市場で、アップル製品群によって52億Gバイトが使われる見通しだ。このアップルの28.3%というシェアは、一企業の消費量として最大である。
アップルのNANDフラッシュメモリの消費量は今後も増加し続け、今後2年間では29%のシェアを維持するだろう。このシェアは2015年までには多少減少するものの業界全体の4分の1を占める見通しである。
「アップルはここ数年のNANDビジネスの成長に大きく寄与してきた。」IHSのメモリ市場アナリストのDee Nguyenは語る。「しかしながら、同社がクラウドサービスを開始したことは、重大な意味を持つ。
なぜなら、NANDフラッシュ市場の急速な成長は、スマートフォンやメディアタブレットのようなモバイル端末に搭載されるストレージ用部品として大きく支えられているからだ。iPhoneやiPadのようなアップル製品は、NANDフラッシュメモリ需要に対し不均衡と言える過度のシェアを持つため、アップルユーザが、そのストレージ機能を同社のiCloudサービスへ移行するような事が起これば、将来端末製品に使用されるNANDフラッシュメモリの需要が相応に減少することを意味する。」
たとえば、理論上ではあるが、iCloudの音楽無料ストレージサービスにより、PCやスマートフォン、またタブレット端末に搭載されるストレージ用ニーズは減少する。もしユーザ一人当たりでのストレージ消費量が100Gバイト減少すれば(アップルの無料ストレージサービスによって、アップルがいう25000曲のカバーで、一曲当たり4Mバイトという計算でストレージ消費量が減少)、数多くいるアップルユーザとの組み合わせで業界全体のNANDフラッシュメモリ需要が深刻な減少を見せることになる。
iCloudサービスの訴求点
アップルは6月に始めたiCloudサービスで、ユーザは自分が所有するiPhone、iPad あるいはMacなどのアップル端末から音楽、写真、アプリケーション、ドキュメントなどをアップルのサーバー上にシームレスに集積統合でき、またアクセスできることを約束した。
クラウドストレージサービスとして他にソニーのMusic Unlimited、アマゾンのCloud Drive、GoogleのMusic Beta Serviceなどがあるが、これらの全ては利用できるレベルが異なる。
対照的にアップルは、今最も広いサービスを提供できるシステムを持っているだけでなく、多数のユーザを持ち、且つユーザに対してアップル端末間でサービスを統合できるという非常に高い訴求力を実証する事になる。
当面は端末用が主
直ぐにクラウドストレージによるNANDフラッシュ需要変化の脅威は低い。最も考えられるシナリオは、クラウドでも端末上でもストレージ全体の需要が増え、ユーザは自分が使っている端末上のストレージを利用し続ける。
この見方をサポートする幾つか挙げられる。その一つは、iCloud へのアクセスは現在Wi-Fiに限られており、Wi-Fi はあらゆる場所で利用できるものではないため、ユーザは依然としてオフラインで楽しむためコンテンツを自分の端末に保存する必要があるからである。加えて、最近のソニー、セガ、任天堂、その他政府によるウェブサイトでのセキュリティ問題はデータセキュリティへの考え方を一新させ、ユーザは集中化されたクラウド場所にコンテンツを保存することに慎重になっている。
3つ目はコストである。24.99ドルのiTunes Matchの年間ストレージ費用は、ある人にとっては魅力的かもしれないが、自分の端末にNANDフラッシュメモリを追加購入する一度きりの支出と比べて年間費用を払う考え方をすんなり受け入れられない人もいる。
おそらくコストの方は、そのうち受け入れられるだろう。しかしデータセキュリティの問題は十分に検討がなされるまで、またそれ以上に、Wi-Fiアクセスがより広範囲に活用でき様になるまでは、NANDフラッシュメモリの将来は比較的安泰であるといえる。
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IHS iSuppli
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